昔々赤野村と黄野村と緑野村それぞれに三人のいっきゅう坊主がいた……
殿村教授(正確には准教授)の授業で民話や昔話を自作するという課題が出た。
「昔々、赤野村と黄野村と緑野村それぞれに三人のいっきゅう坊主がいた。
赤野村のいっきゅう坊主は火を吐き、
黄野村のいっきゅう坊主は目からビームを放ち、
緑野村のいっきゅう坊主は鼻からパチンコ球を飛ばす能力を持ち……」
殿村教授から理由も言われずに「やり直し」を命じられた。
何がいけなかったのだろう。少し内容を変える事にした。
「昔々、赤野村と黄野村と緑野村それぞれに三人のいっきゅう坊主がいた。
赤野村のいっきゅう坊主は風呂を炊くのが得意で、
黄野村のいっきゅう坊主は洗濯が得意で、
緑野村のいっきゅう坊主は薪拾いが得意だった。
そして三人のいっきゅう坊主は合体する事で、
グレートいっきゅう和尚になり……」
殿村教授は、今度は提出した要旨を自分の顔面に叩きつけてくれた。
日本の民話では鬼や妖怪は認められているのに、なぜ自分の作品は駄目なのだろう。